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苗を屋外へ出す前の慣らし方
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- Garden Niva編集部
室内の窓辺や育苗箱で育てた苗を外へ出すときは、植え付けの日だけ頑張るのではなく、その前に外の光、風、温度に少しずつ慣らします。この作業を慣らしと呼びます。室内で元気に見える苗でも、直射日光は窓ガラス越しより強く、風は葉から水分を奪い、夜は予想以上に冷えます。いきなり一日中屋外に置けば、葉が白く焼ける、葉先が縮れる、根が水を吸う速さより蒸散が勝ってぐったりする、といったことが起こります。
始める前に、苗の状態と天気を確認します。双葉だけの小さな苗や、植え替えたばかりで根が落ち着いていない苗は、まず室内で本葉を二、三枚育てます。土が乾き切っている苗、病気の葉がある苗も慣らしの前に整えます。初日は強風、真夏の猛暑日、霜の恐れがある日を避け、明るい日陰を選びましょう。軒下、遮光ネットの内側、朝だけ日が当たる壁際が使いやすい場所です。
具体的な手順は次のように進めます。一日目と二日目は、午前中の明るい日陰に一、二時間だけ出し、午後は室内へ戻します。三日目から四日目は三、四時間に延ばし、朝のやわらかい日差しを一時間ほど受けさせます。五日目から七日目は、日陰と午前の日差しを合わせて半日ほどにします。夜温がその植物に適しているなら、八日目以降は外に置いたままにし、植え付け予定の場所に近い明るさへ少しずつ移します。葉が張っていて新しい葉が伸びていれば、定植の目安です。
たとえば四月下旬にミニトマトの苗をベランダへ植える場合、最初の二日は北側の明るい場所へ午前九時から十一時まで置きます。三日目は午前中いっぱい、五日目は午前の日差しが入る場所で午後一時まで過ごさせます。七日目に風が穏やかなら、午後も遮光できる場所に置きます。土の表面が乾いたら朝にたっぷり水を与え、受け皿にたまった水は捨てます。この流れなら、急な日焼けを避けながら、茎も風で少しずつ丈夫になります。
水やりは「外に出したから毎日多くする」と決めないことがポイントです。風と日差しで乾きは早くなりますが、常に湿った土は根を弱らせます。指で表土を触り、鉢の軽さも見て、乾き始めたら鉢底から流れるまで与えます。慣らしている間は肥料を増やす必要はありません。肥料で無理に伸ばした柔らかい芽は、環境の変化にかえって弱くなります。
よくある失敗は、曇りの日なら安全だと思って終日外へ出すことです。曇っていても風が強ければ苗は乾き、雲が切れれば急に強い光を受けます。また、日焼けした葉を見てすぐに肥料を与えるのも逆効果です。傷んだ根に肥料分が加わると負担になるため、二、三日は明るい日陰で水分を整え、回復を待ちます。夜だけ室内へ戻す場合も、暖房の効いた部屋では温度差が大きくなります。涼しく明るい場所に置くほうが苗は落ち着きます。
慣らしは苗を甘やかすためではなく、屋外で自力で育つ準備をする時間です。天気に合わせて一、二日延ばしても問題はありません。葉の色、土の乾き、夜の気温を毎日短く観察し、光と外にいる時間を段階的に増やしましょう。そうしてから植えれば、植え付け後のしおれが少なく、根付いた後の生育も安定します。無理に予定日に合わせず、苗が示す反応を基準にすることが、失敗を避けるいちばん確かな方法です。
植え付け当日も慣らしの続きと考えます。曇りの日か夕方を選び、植え穴には先に水を入れ、根鉢を崩しすぎずに植えます。植えた後は根元へ水を与え、必要なら最初の二、三日だけ薄い不織布などで午後の強い日差しを和らげます。支柱が必要な苗はこの時点で立てておくと、後から根を傷めません。定植後に新しい葉が伸びるまで、移動、剪定、追肥を重ねないことも大切です。環境の変化を一つずつにすれば、もし元気が落ちても原因を見つけやすくなります。
なお、夜温の目安は植物ごとに違います。暖かさを好むトマト、バジル、ピーマンなどは、最低気温が低い予報なら慣らしの途中でも室内へ戻します。レタスやパンジーのように冷涼な時期に育つ苗でも、急な霜は別の問題です。天気予報を見て、置き場所を変えられる余地を残しておきましょう。慣らしの予定表はあくまで目安であり、気温と苗の反応を優先することが大切です。
葉が風で擦れたり、昼だけ強くしおれたりしたら、一段前の条件へ戻します。急がず一日ずつ進める方が、定植後の回復も早くなります。
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