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ハーブの花を少し残して楽しむ

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    Garden Niva編集部
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ハーブは葉を収穫するための植物と思われがちですが、元気な株の一部を咲かせると、ベランダの楽しみ方が広がります。バジル、タイム、オレガノ、ミント、フェンネル、チャイブなどの小さな花には、ハナアブ、ミツバチ、寄生蜂などが訪れます。訪れる虫をすべて見分ける必要はありません。花の時期を少し残し、薬剤に頼りすぎず、虫が休める環境を用意することで、香りのある鉢が季節の小さな生き物を迎える場所になります。

花を残す株を選ぶ

すべての株を開花させる必要はありません。葉を料理にたくさん使うバジルやシソは、花芽が伸びると葉が硬くなり、香りも変わりやすくなります。同じ種類を二鉢育てているなら、収穫用は花芽を摘み、もう一鉢は花を楽しむ株に分けると便利です。一鉢しかない場合でも、全ての枝を伸ばさず、外側の一〜二本だけを残せば、葉の収穫と開花を両立できます。

花を残すのに向くのは、根が十分に張り、葉色がよく、新芽が次々に出ている株です。植え替え直後、乾燥で弱った株、害虫が多い株に無理をさせると、花も葉も少なくなります。まず水やりと日当たりを整え、株が安定してから花芽を選びましょう。開花は植物の生活の次の段階なので、世話が足りない株を急いで咲かせるための作業ではありません。

花を楽しむための手順

  1. 朝、株全体を見て、太く健康な枝の先にある花芽を一〜二本選びます。
  2. 選ばなかった花芽は早めに摘み、葉を増やしたい枝は先端を摘心します。
  3. 鉢は日当たりがあり、風が強すぎない場所に置きます。訪花昆虫が飛び立ちやすいよう、花の前を物で塞ぎません。
  4. 土の表面が乾いたら朝に水を与えます。花が咲いている時期も、受け皿に水をため続けないようにします。
  5. 花が終わり、種を採る予定がなければ、花穂を切り戻して新しい葉を促します。

香りの強いハーブを一種類だけ置くより、開花期の異なる二〜三種類を近くに置くと、花の少ない時期を減らせます。たとえば春から初夏にチャイブ、夏にバジル、晩夏にオレガノという組み合わせなら、長い期間に小花を楽しめます。ただし鉢を密着させすぎると風通しが悪くなるため、葉先が触れない程度の間隔を取ります。

具体例:バジル一鉢で試す

高さ30センチメートルほどに育ったバジルが一鉢あるとします。普段は葉を摘んでパスタに使うものの、花も見てみたい場合、中央の太い枝から出た花芽を一本だけ残します。ほかの花芽は摘み、残した枝の周りの葉は必要な分だけ収穫します。数週間後、白い小花が開くと、午前中に小さなハナアブが止まることがあります。観察は少し離れて行い、虫を追い払ったり花を揺らしたりしません。花穂の下の葉が混み始めたら、黄色くなった葉だけを取り、風の通り道を作ります。花が終わったら花穂の下で切り戻すと、脇芽が伸び、再び葉を収穫できます。

よくある間違い

ありがちな失敗は、花を見たいあまり肥料を多く与えることです。肥料過多は柔らかい葉ばかりを増やし、根を傷めたりアブラムシを呼んだりします。培養土の説明に従い、必要なら薄い液体肥料を少量にとどめます。二つ目は、花に来る虫を害虫と決めつけてすぐ薬剤を散布することです。花粉を運ぶ虫や、アブラムシを食べる虫まで減らしてしまいます。葉裏に被害がないかを見て、被害が少なければ水で洗い流す、傷んだ葉を取るなどの方法を先に試します。

また、咲いた花を最後まで放置して株全体を種作りに任せると、葉の生長が止まりやすくなります。種を採る目的がないなら、花が盛りを過ぎた時点で切り戻してください。室内で育てる場合に窓を閉め切ったままにするのも、虫が訪れにくい理由になります。安全に開けられる時間だけ窓辺へ置く、または屋外の明るい場所で観察するほうがよいでしょう。

ハーブの花を少し残すことは、収穫を諦めることではありません。元気な枝を選び、咲かせる数をしぼり、花後に切り戻す。この加減を覚えると、料理に使う葉、やさしい香り、小さな訪問者のすべてを、一つのベランダで無理なく楽しめます。

訪れた虫や開花日を写真やメモに残すと、次の年の組み合わせを考える楽しみも増えます。花を残す量は毎年変えてかまいません。株の様子を優先しながら、心地よい加減を探しましょう。

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